Elm歌曲研究会会報 No.10

1999年10月25日発行 発行者 Elm歌曲研究会


第3回定期演奏会より 「舞」(Sop. 大塚亜希子、p.f. 松尾文)

● 定 演 を 終 え て ・・・・・

 去る9月30日(火)高崎市文化会館にて、第3回Elm歌曲研究会定期演奏会『橋本國彦の世界』が催されました。今回は、歌曲の演奏会としては異例の振付けや照明を駆使し、大道具も使用しての舞台となりました。また、プログラムの中にはストーリー性のある曲の組み立てを行ったり、日本舞踊の賛助出演も折り込まれ、秋の野山を凌ぐ、彩り豊かな舞台となり、会員の方を含め御来場頂いた方からは、色々なご意見が寄せられました。

 素晴らしい演奏会を聞かせていただきありがとうございました。橋本國彦というと、ちょっとおしゃれな「お菓子唐と娘」が大好きで、「斑猫」、「富士山見たら」、「田植唄」、「お六娘」を耳にしたことがある程度でした。「黴」、「笛吹き女」、「舞」は聞いたのもはじめてで、長くて難しそうな曲でしたが、演出の効果によって曲の中にひきこまれました。  方向は示すものの、想像の余地を残したシンプルな舞台装置。時にハッとするような照明の効果、想いのこもった所作。幻想的でした。  歌曲のこんな斬新な演奏会は私ははじめて体験しました。次の演奏会への期待で一杯です。 (只木 佳子)


「黴」(Mez. 伊藤眞由美)


「笛吹き女」(Sop. 小池静香、fl. 矢野郁子)

 

 今回は、橋本國彦の世界ということで演奏を聴かせていただいたが、正直言って、彼の歌はほとんどなじみが無かった。しかし、聴いているうちに、むかしの日本の情景や日本人の心情などが想像されて、懐かしいような気持ちが湧いてきた。やはり私も同じ日本人であるからなのだろう。最近は専ら洋楽中心で聴いたり、歌ったりしていたが、日本の歌も奥が深く素晴らしいものがあるのだなとも感じた。また、舞台上でいろいろ工夫(照明、演技など)されていて橋本國彦の世界にすんなりひきこまれるように鑑賞できて良かったと思う。 (下田 雄治)

 第3部の先生達の演じきっている目を見て、西川扇二郎氏の床を踏む音を聞いて、私は10数年前スペインで観たフラメンコのことを思い出していた。  そのショーは、同性の目で見ても、ほれぼれするほどの、若いスペイン美人達の、鍛えぬかれた美しい舞踏でスタートした。とっても美しい。でも何か違う。次に30代と思われる女性の、私がもっていたイメージのフラメンコが披露された。最後に60才を越えるかもしれない、デップリしたオバさんが登場した。お世辞にも、きれいとは言えない。そして、派手な動きもなく、足のステップと手拍子、それに目だけで、全く意味のわからない、スペイン語の歌に合わせて動き出した。曲にのせて、ぐいぐい観客の心にくい込んで来るエネルギ−がすごい。彼女の人生を背負った魂が踊っていると言って過言でないフラメンコだった。  橋本國彦の、日本語とはいえ意味難解な歌を歌って いる先生達の目も、それに通ずるものがあると思った。 魂を感じた。  言葉が通じなくても、洋の東西も関係なく魂は伝わ る。その魂がはいって、はじめて、芸であり、芸術と いえるのかもしれませんね。  そんな事を書いている私は、魂のず〜っと手前、音 感の悪さ、音楽的素養のなさに苦心しているところで すが・・・・。 (小野貴美子)

 第三回定期演奏会おめでとうございました。  久しぶりに日本歌曲を聞かせて頂きまして、新めて日本語の難しさを痛感いたしましたが、一曲一曲それぞれに楽しませて頂けましたのは、演奏者の方の表現力が豊かだったからと、感謝しております。  伊藤先生、小池先生と全く雰囲気の異なるお二人が本当に選曲よく、それぞれの曲との出逢いに私も幸を感じております。伊藤先生の年齢で「黴」と思いましたが、あのインパクトの強さは、若さ故のものだったかと思いました。男性の着物姿も歌とマッチしてよく似合っておりました。本番迄の御苦労をお察し申し上げます。お疲れさまでした。これからも頑張って下さいませ。 (忰田 澄江)


「犬と雲」(Sop. 小山理映子、p.f. 大塚亜希子)


「富士山見たら」(Sop. 吉田美佐江)


「田植唄」(Ten. 古沢泉、Bar. 福王寺大有)


「越後獅子」(日本舞踊 西川扇二郎[賛助出演])

● これからの行事予定

1999年
 10月24日(日) 勉強会
 11月10日(水) 片岡長寿センターまつり
 11月13日(土)・14日(日) スーザン・デニス女史公開レッスン
 11月27日(土)・28日(日) ワルター・モア氏公開レッスン
 12月15日(水) クレール音楽会
2000年
 1月23日(日) 勉強会
 2月6日(日) 文化フェスティバル
 3月  ワインできまぐれコンサート
 4月23日(日) 勉強会
 7月10日(月) 2000年記念コンサート
 8月  プチコンセール
 10月21日(土) 定期演奏会(石桁真礼生)
 11月5日(日) 勉強会
 11月  スーザン・デニス女史公開レッスン
 12月  クレール音楽会
2001年  1月28日(日) 勉強会

● 片岡長寿センターまつりでコンサート

 4月13日の岩鼻長寿センターに続き片岡長寿センターからの依頼で、童謡を中心としたコンサートを行います。 コンサートでは、昨年の定期演奏会でも取り上げた「大人のための童謡曲集」から、「あわて床屋」や「カチューシャの唄」などの作品をソロ、二重唱、Elm合唱団を交えた合唱で演奏したり、唱歌を皆で歌いながらのレクリエーションなど、楽しい内容でお送りします。 一般の方も参加できるそうなので、よろしかったらお出かけ下さい。
    日時 11月10日(水) PM1:30〜2:30
    場所 高崎市片岡長寿センター(石原町3892-2、Tel. 027-322-2368)

● 公開レッスンのお知らせ

 今年も例年通り、ワルター・モーア氏とスーザン・デニス女史の公開レッスンを行います。
    日程
     スーザン・デニス女史 11月13日(土) 11月14日(日)(申し込み期限11月6日(土))
     ワルター・モーア氏 11月27日(土) 11月28日(日)(申し込み期限11月15日(月))
 詳細は、専門会員の方は同封の募集要項をご覧下さい。 専門会員以外の方で募集要項の必要な方は会本部までご連絡下さい。

● 2 0 0 0 年 特 別 企 画

   来年は西暦2000年ということで定期演奏会とは別に、7月10日に特別演奏会を企画中です。内容につきましては、「スタバトマーテル」等の宗教曲をソリストと混声合唱でプログラミングしてゆく予定です。  この企画に先立ちまして、「Elm合唱団」を発足致しました。これまで、長寿センター、三曲協会からの依頼や、文化フェスティバル等で、たまご会+有志で「Elm歌曲研究会コーラス」として活動して参りましたが、合唱メンバーが増え、混声合唱も可能となりましたので、「Elm合唱団」として本格的な合唱をしてゆきたいと思います。 2000年特別企画は同時に「Elm合唱団発足記念演奏会」でもあります。会場は、高崎市文化会館を予定しております。 練習日程、詳細は、「たまご会会報」をご覧下さい。

● これからのコンサート活動について

 当研究会も発足から来年4月で6年目を迎え、この間、様々なコンサートを企画、開催して参りました。特に今年度は、発足当初の外国歌曲に限らずに様々なジャンルにまたがり、お客様と演奏者が一体感を持てる様な心から楽しめる演奏会を開催し、当会の主旨である「音楽の研究と普及」を目指して参りました。そして、賛助、一般、専門各会員の方々のご意見ご要望を役員会で検討し、今後、次にあげる3つのコンサート形態を柱として、シリーズ化して行こうと考えています。

1.定期演奏会
 日本歌曲を一人の作曲家をテーマにして、演奏される機会の少ない作品も取り上げます。わかりやすく、どなたでも楽しめるように演出、照明などを交えながら、工夫して演奏、研究発表します。

2.トーク・コンサート
 お客様と演奏者とが身近に感じられるような小さなホールで、ドイツ、フランス、イタリアなどをはじめとする外国歌曲全般を、曲の内容や作曲家のエピソードなどのトークを交えながら、親しみやすく紹介していくサロンコンサートです。

3.ノン・ジャンル・コンサート
 「ワインで気まぐれコンサート」に代表されるような、あらゆるジャンルのものを気軽に楽しむライヴ・コンサートです。演奏者もお客様も、自分がいつも触れているのとは違った音楽と出会えます。

 なお、開催回数については、定期演奏会は年1回ですが、「トーク・コンサート」や「ノン・ジャンル・コンサート」に関しては、企画がまとまり、出演希望者が集まり次第、随時開催したいと考えています。それに伴い、次のような組織を設け、コンサートのよりスムーズな運営と内容の充実を図りたいと思います。

1.コンサート・スタッフ会
 スタッフとは、出演者以外のコンサートを作りあげていく人のことを言います。各コンサート毎に募集し結成されます。演奏会の規模や形態によって役割は様々です。例えば、小規模のコンサートならば、広告、会場設営、記録(録音、録画)、受付、打ち上げ係等の役割が必要です。規模が大きければ、更に大道具、小道具、照明、衣装、ヘアメイク等の役割があります。

2.コンサート実行委員会
 Elmのコンサート全般に渡り、役員と共により良いコンサート及びコンサート運営を検討し、話合い、実行に向けていきます。1回のコンサート毎に結成、解散するスタッフ会とは異なり、常設されるものです。

 以上のようなことから、これらのコンサート・シリーズに出演する演奏会員とコンサート・スタッフとして活動して下さる会員の方を広く募集します。(募集欄に詳細掲載。)どんな小さな演奏会でも、聴く人、作る人、出演する人の誰が欠けても成り立ちません。コンサートはそこにいる全ての人が作り出しているのです。コンサートの製作に興味のある方、参加してみませんか。

たまご会会報

 12月15日(水)に開催されますクレール音楽会vol.2まで、あと2ヶ月となりました。 今年は、男性数名他、新メンバーが加わり、「Elm合唱団」として、「ふるさとの四季」(唱歌メドレー、女声合唱)や、「クリスマスキャロル」(混声合唱)を中心に練習しています。
 たまご会では新会員を随時募集しています。 これから音楽家の芽を出すタマゴ、芽を出したばかりの若芽、ソロ、コーラスなどのコンサート活動を積極的にしたい方、向上心と意欲、熱意がある方であれば、年令、経験不問です。 興味を持たれた方はお気軽にお問い合わせ下さい。
問い合わせ先 Tel. 027-324-0415 芹沢かえ

● 今後の練習予定 ●

 ★10月17日(日)、11月3日(祝、水)、7日(日)、21日(日)、23日(祝、火)、12月5日(日)、12日(日)、13日(月) PM6:00〜 研究会本部にて
 ★来年以降は、7月に予定されています2000年特別企画演奏会に向けての合唱練習が中心となります。 毎月第2、4日曜日 PM6:00〜 研究会本部にて

● お知らせ ●

 11月10日(水)の片岡長寿センターまつりに合唱で参加される方は、10月17日(日)、11月3日(祝、水)の18:00〜の練習には必ず参加して下さい。 練習曲目: 故郷(ふるさと)、アメイジンググレイス

● 9月28日(火)、第3回定期演奏会の感想 ●

 ★今回の定演では、照明(ピンスポット)のお手伝いをしました。 ピンスポットは何度か動かしたことがあるのですが、今回は会館の方にキッカケ出しをしました。 なかなか難しく、あまり役に立てませんでした。 ちょっと大変でしたが、定演に参加できて良かったです。 これからも色んなコトを経験して私も舞台に立てるように頑張ります。 (芹沢裕子)

 ★今回、初めて大道具をやることになって、最初はちゃんとできるのだろうか?と、とても不安でしたが、みんなで協力して無事にやり遂げることができました。 出演者の方たちと裏方が一つになって舞台をつくっていく楽しさや大変さ、本当に沢山のことを学ぶことができました。 (芹沢泉)

 ★1つの演奏会を創り上げるには、いろんな人達の努力があって陰で支える人達の大変さというのも知ることができたので、いい勉強になりました。 やってみて良かったと思います。 (比田井裕子)

 ★初めて大道具を経験して感じたことは、自分が演奏する時と同じような緊張感や高揚感です。 演奏者と裏方とが一体となって1つの舞台をつくる楽しく充実した時間を過せることができて、とても勉強になりました。 こうした貴重な体験をこれから生かせるように心掛けていきたいと思います。  (芹沢嘉恵)

 ★今回の定期演奏会で初めて、舞台監督助手という形で裏方スタッフとして手伝った。リハーサルの時初めて歌を聞いて、色々な演出を見て、これはすごいものができるなあと感動した。そんな中、本番のことを考えると不安だらけだったけれど、こういう裏側の仕事は好きだし、やれるだけやってみようと思い、取り組んでみた。それから、本番は、とにかく演奏者が歌や演技に集中できるように動きたかった。それから、本番前のリハーサルでやった通りに出来るように、緊張しながらも周りのスタッフと連絡を取りながら精一杯やってみた。不安の中にもわくわくする気持ちがあって、自分の思った通りに照明がぱっと変わるのを見ていたりすると、とても気分がよかった。本番を終えてからは、反省点はいくつかあったけれど、自分自身にすごくためになって、この機会を借りていい勉強ができたと思った。本当に楽しかった。自分が舞台にたってうたったりするのもいいけど、今回のことを生かして、また裏方をやりたいと思った。今回演奏は、お客として聞けなかったけれど、色々な人の力で一つのすばらしいものを作る感動というか、気持ち良さをすごく感じた演奏会で、終わったあとの充実感は、何とも言えないものがあった。こういう仕事なら、是非また機会があればやらせてもらいたい。(塚越 佳彦)

● 募 集

*コンサート出演者
 当会の演奏会員でコンサート・シリーズや定期演奏会に出演される方を募集します。なお、当会のコンサートに初めて出演される方は、簡単なオーディションを行います。
*コンサート・スタッフ
 当会の会員で、コンサート・スタッフとして参加して下さる方を募集します。年齢、経験は不問です。継続してやりたい方も、作る側を一度体験してみたいという方も、まずは、お話ししてみて下さい。
*コンサート実行委員
 当会の会員で、役員とともにコンサートの成功に向けて積極的に協力できる方を募集します。

 以上、応募、詳細お問い合せは、下記のElm歌曲研究会本部まで電話、ファックス等でご連絡下さい。なお、応募は随時行いますが、第1期の締切りとして、12月31日までにご連絡願います。

● 新 役 員 の 報 告

 平成11年10月2日(土)付けで下記の通り、役員が改正になりましたのでご報告いたします。

会 長 伊 藤 眞由美
副会長 小 池 静 香
書 記 小 池 二 郎
会 計 原 田 道 子
監 査 伊 藤 達 生

● 年 会 費 変 更 の お 知 ら せ

 現在、年間1,000円の会費を頂戴しておりますが、これを来年度から、2,000円に変更したいと思います。(賛助会員は従来通り、一口5,000円と致します。)  様々なコンサートが充実し、定例化してゆく上でも、会員の皆様のご理解を頂きたいと思います。
  尚、従来通り、会員の皆様には定期演奏会の御招待及び、その他のElm主催コンサートのチケット割引、賛助会員の方には、Elm主催の全コンサート御招待の特典があります。

● Elm歌曲研究会へのすべてのお問い合わせ・ご意見・ご感想は、

Elm歌曲研究会本部
郵便 370-0868 高崎市鼻高町31-2
電話またはファックス 027-322-8237
電子メール elm@wonder-web.org
までお願いします。 また、Elm歌曲研究会のお知らせをインターネットにて公開しています。 ご覧下さい。
http://www3.wind.ne.jp/ai/elm/


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